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『春告鳥』巻の十四では、梅吉(うめきち)が連れてきた忠之丞(ちゅうのじょう)をめぐる事情もあって、梅吉とお熊(おくま)の関係がさらに深まっていきます。一方、梅吉の妹・お玉(おたま)は、忠之丞のことが次第に気になり始め、淡い恋の芽生えがほのぼのと描かれます。さまざまな人物が抱えてきた恋心や義理、過去の因縁が交錯し、互いを思うほどに素直になれない人々の姿が浮かび上がります。華やかな江戸の風俗を背景に、恋の喜びだけでなく、嫉妬や別れ、恩義といった人間の複雑な感情を描く為永春水ならではの人情描写も、この巻でいっそう深まります。果たして鳥雅(ちょうが)と周囲の人々は、これまでの苦難を乗り越え、それぞれの幸せをつかむことができるのか。恋と義理、人情が絡み合う物語も、いよいよ大詰めを迎えます。
なし