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大工の棟梁・甚五郎(じんごろう)と、その妻おりきの江戸っ子らしい会話から始まる『春告鳥』巻の十一。実は、甚五郎を頼って江戸へ戻ってきた鳥雅が、ここに身を寄せていたのです。そんな鳥雅は、三味線にのって聞こえてきた歌や、実家の小僧・千松から聞いた話を手掛かりに、お民が芸者になったのではないかと思い始めます。これまでに生じた男女の縁や因縁が次第に結びつき、登場人物たちは、それぞれの思いと向き合うことになります。鳥雅を中心とする人々の関係も新たな局面を迎え、これまで隠されていた思いや事情が少しずつ明らかに。華やかな江戸情緒の裏側にある、人間の弱さや優しさを味わえる一巻です。
なし