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『あんぽん丹 上』の第九回・第十回では、おなぎに子供が生まれます。太六兵衛(たろくべえ)は、その子が幽霊の丹吉との間にできた子供ではないかと疑い、丹十のもとへねじ込みに行きます。しかし、かえって丹十にやり込められてしまいます。丹十は、兄の丹吉と連絡を取るため、近所のおじいさんの棺桶に手紙を入れるという奇妙な方法を用います。やがて現れた丹吉は、ある作戦を実行しようと考え、一方の丹十もまた、何やら別の企みを巡らせます。それぞれが自分ではうまく立ち回っているつもりでも、思い違いや欲、見栄が思わぬ失敗を招き、騒動はさらに意外な方向へと進んでいきます。深刻になりそうな出来事さえも、十返舎一九らしい洒落や滑稽な言い回しによって笑いへと変え、登場人物たちの愚かさや人間臭さが、いっそう面白く描かれています。
なし