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| # | 項目 | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 凡例 | これには、凡例が着いていました。 ○宿場ごとに風土が異なれば、言葉の音律も変わり、訛りや独特な言い回しも出てくる。だが、これを単に「おかしい」と笑ってはいけない。 例えば、駿河(静岡)や遠江(浜松周辺)で「行こう」を「行かず」というが、これは「行かんずる」という意味である。 また「酒を呑まず」「飯を食わず」という言い方も、もともとは「酒を呑まんずる」「飯を食わんずる」という形から来ているのだと、『物類稿呼』に書かれている。 ○「恐ろしい」という言葉も、相模(神奈川)では「おっかない」、駿河では「えずい」、遠江では「こわい」と言う。また、同じ地域で「九つ(ここのつ)」を「けけねつ」、「心なし」を「けけれなし」と言うのは、古歌(『今古集』など)にその名残がある。 ○「おぞい」という言葉は、尾張(名古屋)では「物が悪い・粗悪だ」という意味で使うが、駿河あたりでは「賢い・利口だ」という意味で使われる。『和字正滋』という本には、悪いカラスのことを「大おぞ鳥」と濁って呼ぶとある。 ○相模・伊豆・駿河・遠江で「まずい」と言うのは、「味(あぢ)からず」の下のほうを取って「まず」と言い、そこに「い」を付けたものだ。 ○箱根から伊勢路までの道中では、馬のことを「おま」や「いま」と呼ぶ。『日本書紀』でも馬を「いま」と読ませている例があり、それが通じて「おま」とも言うようになった。 ○「なぜ」を「あぜ」と言うのは、『万葉集』に「あぜそも今宵」とある。 ○自分のことを指す「うち」は、「我等(われら)」が転じて「おれら」になり、それが縮まって「おら」、さらに転じて「うら」となった言葉だ。 ○相模周辺では「たまげる」と言い、駿河・遠江では「おびえる」と言う。「たまげる」は『源氏物語』にも「魂消(たまげ)」とある言葉だ。 ○「なでう(何という)」「あでう」という言葉は、『紫式部日記』にも「なでう女のまなふみ」とある。 ○愚かな者のことを、駿河や遠江では「ひょうたくね」と言う。 ○相模周辺で「とてつもない」と言うのは、中国の書物『性理大全』にある「塗轍(とてつ)」が語源だろう。駿河では「とひょうもない」、遠江では「しょうくもない」と言う。 ○「にし(お前)」と言うのは、主(ぬし)の「ぬ」と「に」が通じているからだ。 ○座ることを「かうまると」言うのは、禅宗で長く座ることを「行座(こうざ)」と言うからだ。「行」には「久しい」という意味がある。「まる」は「居る」の意味で、「ねまる(くつろぐ)」「かしこまる」の「まる」と同じである。 |
| 2 | 東海道記 | この当時、東海道記(あずまかいどうき)は鴨長明作とされていました。 現在は、鴨長明の作ではない(不詳)とされています。 鎌倉時代の紀行文である『海道記(かいどうき)』の別名とされています。 |
| 3 | 醴売(あまざけうり) | 箱根宿の名物とされていますが、現在も甘酒茶屋といして残っているそうです。 |
| 4 | さんしょ魚 | 主にオオサンショウウオで、現在は、特別天然記念物ですから、食用としての流通は完全に禁止です。 |
| 5 | くろいよふであまひは、遠州(えんしう)はま松じやアないか | 黒くて甘いから、遠州浜松の名物である黒砂糖を連想した洒落です。 黒くて甘いといえば、遠州浜松の名物(黒砂糖みたい)じゃねえか。ということでしょか。 |
| 6 | あさがほなり | かつてはその上部が朝顔の花のように開いた形が葬式において「気が利いた(おしゃれで風情がある、あるいは粋な)」ものとされていたという記述です。 |
| 7 | 出羽宿 | この場合の「出羽宿」は、実際には存在しない場所で、出羽国(=遠い北国)をもじって「田舎者・野暮なやつ」というニュアンスで使っています。 田舎者って言う感じなんのでそうしてみました。 |
| 8 | あんどん | 雲助の隠語で、四のことです。 これは、あんどんが四角い形をしているからか。 |
| 9 | げんこ | 雲助の隠語で、五のことです。 これは、げんこが五本の指だからか。 |
| 10 | 長持 | 雲助の隠語で、六のことです。 これは、長持(ながもち)は六人で持つことからか。 |
| 11 | 按摩(あんま) | 按(おさえる)、摩(さする)を中心に、もむ、たたくなどの手技を行い、気血の流れを整えて病気を治療・予防する「養生法」として行われました。 |
| 12 | 腱引き(けんびき) | 古武術の身体理論に基づいて発展した日本古来の伝統的な療法です。筋肉や骨をつなぐ「腱」のねじれやズレを、直接引いたり弾いたりして正しい位置に戻すことで、痛みや可動域を改善します。 |
| 13 | お月様のとし | 当時歌われていた童謡の「お月さんいくつ」によるものか。 歌詞に「お月さまいくつ、十三、七つまだ年しや若いな」とあり、これを洒落たものか。 |